ボイストレーニング

ライトチェスト?プル?発声タイプの種類と自己診断する方法【動画有り】

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こんにちは、トシハルです。

皆さんは、自分の発声にどんな癖があるか考えたことがありますか?

実は人の発声の癖というのは、ある程度パターン化されていて、パターンごとに発声の傾向が似ています。

でも発声の勉強をしていない人からしたら、自分の発声の癖なんてイマイチわからないですよね。

そこでこの記事では、発声タイプの種類と自己診断する方法を紹介します。

ここで紹介する発声タイプの分け方は、主にハリウッド式ボイトレ(SLS式)が採用しているメソッドです。

この記事を書いている僕は、IVAというアメリカのボイトレ団体でStudent Teacherとして1年間在籍していました。

実際に本場のボイトレを勉強してきた僕が、解説していきます。

発声タイプをセルフチェックできる動画も載せてありますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

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発声のタイプ

人の発声には大きく分けて、4タイプの傾向があります。

これを知っておくことで、自分が今どんな状態で、何を練習すれば良いのかがわかります。

  1. プル
  2. フリップ
  3. ハイラリ、ロウラリ
  4. ノーチェスト・ライトチェスト

では順番に説明していきましょう!

プル(張り上げタイプ)

プル(pull)は英語で引っ張る、持ち上げるなどの意味があります。

チェストボイス音域(地声)から高音域に移るときに、チェストボイスのまま張り上げてしまうタイプです。

このタイプは正直めちゃめちゃ多いです!

原因としては、プルの人は声帯を薄く使うことが苦手なので、高音域に上がっていっても声帯が分厚いまま声を出そうとしていまいます。

なので、ヘッドボイス(裏声)の感覚を養いつつ、まずは「声帯を薄く使うこと」を覚えさせるのが大事です。

プルの人によくある傾向
・歌うとすぐ疲れる
・声が枯れやすい
・高音が出ない
・音程が上がると叫びがち
・音程がフラット気味

フリップ(ひっくり返りタイプ)

フリップ(flip)は英語で裏返る、ひっくり返すなどの意味があります。

このタイプはチェストボイスから高音域に移るときに、ミックスにうまく繋げられずひっくり返ってしまいます

またチェストで高いところまで出そうとしても、どうあがいても裏声でしか出せないです。

原因としては、中〜高音域で声帯が薄くなり過ぎていたり、声帯の合わさり(閉鎖)が弱い、声帯への圧力や抵抗が均一じゃないこと等が考えられます。

そのため、まずはチェストボイスとヘッドボイスがつながる感覚を養いつつ、徐々に声帯を正しく使っていけるようなエクササイズをしていく必要があります。

フリップの人によくある傾向
・ブリッジ付近で裏声しか出せない
・張り上げようとしてもひっくり返る
・チェストボイスの音域が狭い
・裏声は割と得意

ハイラリンクス・ロウラリンクス(喉頭の位置が高いor低いタイプ)

ハイラリンクス(high larynx)は、喉頭(喉仏)が高いことを表しています。ロウラリンクス(low larynx)はその逆で喉頭が低いことです。

略してハイラリ、ロウラリなんて言ったりしますが、これは発声しているときに、「喉仏の位置が高いか低いか」の違いによって分類されます。

喉仏が高すぎる場合:詰まったような、苦しそうなキンキンした声で、プルタイプに多い。
喉仏が低すぎる場合:オペラみたいなこもった声で、フリップタイプが多い。

発声においてどちらが良いかという明確なものはありませんが、特徴としてハイラリは高音域に上がりやすく硬い声質で、声帯の負担が大きかったりします。

反対にロウラリは、高音域に上がりにくいけど豊かな深みのある声で、声帯への負担はそこまで大きくないです。

表現においては、どちらが良いかというのは個人の好みで、さじ加減が難しいところでもあります。

高音域の上がりやすさは状態による

ボイトレのエクササイズや声の状態によっては、高音域の上がりやすさが変わります。

ハイラリが邪魔して高音域に上がりづらかったり、ロウラリが高音域に上がるのを助けてくれたりします。

ライトチェスト・ノーチェスト(裏声or息漏れ多過ぎタイプ)

ライトチェスト(light chest)は軽いチェストボイスのことで、ノーチェスト(no chest)はチェストボイスがないことを表しています。

ライトチェストは一見ミックスに繋がってるようにみえるが、そもそも地声がほとんど入っていないので、ほとんど裏声に近い状態でしか歌えないタイプ。

ノーチェストは本来ならチェストボイスで出すべき低い音域でも、全て裏声でしか歌えないタイプです。

女性の合唱やクラシックを経験した人にありがちで、「地声を汚い声・使ってはいけない声」と教わったことでなってしまうケースが多いですね。

この2つのタイプに共通してるのは、低音域での声帯の合わさりが弱いことと、声帯の厚さが低音域で薄くなり過ぎること。

なので、まずは声帯を厚く使ったり、合わさりを強くしていくようなエクササイズをしていくことが必要です。

混合していることが多い

以上、大きく分けて4つのパターンを説明しました。
しかしこの4つのパターンは、混合的に起こっている場合が多々あります。

張り上げてからひっくり返るタイプは、喉頭の位置も高いことが多いので、「プル・フリップ・ハイラリンクス」3つのタイプが混合していることになります。

男性キーで言えば、E4~F4ぐらいできつくなってきて、声が大きくなって喉頭も上がる。
G4あたりでさらに苦しくてやや叫び気味になり、A4では完全にひっくり返る、みたいな。

カラオケではこんなの日常茶飯事ですよね(笑)

ちなみに僕もプル、フリップ、ハイラリの3つを兼ね備えた混合タイプでした。

自分で4タイプ診断をする方法(動画あり)

ここからは、自分がどのタイプに当てはまるのかを調べる簡単な方法を紹介します!

ア(AH)の母音で5トーンスケール(ドレミファソファミレド)というピアノ音階を使い、半音ずつあげていきます。

スタート音は男性ならトップ音(一番高い音)がB3、女性はE4から始めます。

5トーンスケール【発声チェック用ピアノ音源】5Tone Scale

この動画のピアノの音に合わせてアーと発声してみてください。

ブリッジ(喚声点)を超えても、チェストボイスで張り上げてしまうならプル。
ブリッジで裏声に変わってしまうならフリップ。

というように、自分の発声を録音して客観的に聞いてみて下さい。

ボイトレの目標はブリッジを声質や音量の変化無く、スムーズに行き来できるようにすること。
そして無駄な力が入らないようにし、声帯に無理のない発声を身につけていくことです。

ぜひ皆さんも自分の発声パターンを把握し、練習に役立ててみて下さい。

この記事で自分の発声タイプがわかったら、ミックスボイス習得に向けて学習していきましょう。

ミックスボイスと喉仏の位置はどんな関係があるのか解説

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